毎年、暑い夏があり、例年通り、すべての高校球児の熱い思いを胸に、今年も夏の甲子園の道が開催されるはずであった。
しかし、今年は春先からコロナウイルスの感染拡大の影響で、春のセンバツ甲子園は開催されず、春季大会などもほとんど全国的に開催されなかった。
そして、3年生にとっては最後の夏、幼少期から野球を始めた子が多く、小さい頃から多くの選手は甲子園への道と目標を立てて、突き進んできた。
だが、切磋琢磨して磨き上げた技術と気持ちを発揮する場は思いもよらない形で閉ざされてしまった。
そんな彼らに私は声をかける言葉は見当たらない。
その思いを人それぞれで、また別々の思いに変えて、代替大会であるやまぐち高校生2020メモリアルカップ夏季高等学校野球大会が開催されることとなった。
例年とは違う気持ちを持って、臨んだ大会だが、敗れて閉ざされた甲子園とは違い、最初から甲子園がない彼らの気持ちに寄り添うにも理解しがたい環境であった。
しかし、そんな彼らだからこそ、今までの先人よりも強い思いを持って、高校野球に幕を閉じるのかもしれない。今後の将来にとっては、大きな糧となるかもしれない。
そんな彼らの将来を考えつつ、再び、彼らが母校に帰ってきてくれることを期待し、母校が甲子園の舞台に立てる日が来ることを望みたい。
そして、私にとっては再びそこを目指せる舞台があることを大事にしていきたい。